大会長挨拶

  日本心理劇学会第24回大会が,2018年12月1日(土)~2日(日)に東京早稲田の早稲田奉仕園にて開催されることになりました。演題発表,ワークショップ発表にたくさん応募いただきありがとうございます。

 今回,心理劇が治療的・教育的集団技法の総称であることを考え,その基本となるグループについて考えるため,特別講演に相田信男先生をお願いしました。先生は日本精神分析学会,日本集団精神療法学会などで長く活躍されています。また,これまでの精神科治療のなかで,個人精神療法やグループを使った治療を長く続けてこられました。また近年は,スーパーバイザーとして個人精神療法やグループコンダクターの教育に力を注がれています。心理劇もグループが基本にある技法です。継承を考える点で重要なお話が聞けるのではないかと考えます。

 心理劇はグループの相互作用を利用して,人の感情に気づいたり,それを理解したりすること,人のあり方を変えることも可能なものです。それを考えると,心理劇を治療機関でないところで行うのであっても,人のこころの深い部分を扱わないとしても,人を変化させる力を持つものとして,その危険性や責任を心得ておく必要があります。それを伝え,継承することが大切だと思います。

 シンポジウムでは,心理劇とその技術の継承について参加者と一緒に考えたいと思い,いつもと異なる方法でシンポジウムを行います。会場が一つのグループのように,考え,発言することが出来たらいいなと考えています。

 こころの問題を扱う技法が多くある中で,心理劇を用いるのはどうしてなのでしょうか。そして心理劇で用いられている技法はどのようなものがあるのでしょうか。その技法はどのような効果をもたらすのでしょうか。その技法を次の世代に伝えるためにどのような方法を用いているのでしょうか。この点を考えながらグループに参加いただけたらと考えています。そこで,心理劇を次の世代に継承していくために何を伝えればよいか,見つけられたらいいなと思います。

 ご参加いただく皆様が貴重な体験をされることを期待しております。

 

日本心理劇学会 第24回大会 大会長 藤堂宗継 

大会事務局長挨拶

 第1号通信にて、藤堂大会長からメッセージがございましたが、第24回大会は「心理劇とその技術の継承」というテーマに沿って、特別講演や会長講演、シンポジウムなどを企画しています。大会運営委員の体制も、60代から30代までの、いわゆる第一世代から第四世代までがすべて揃っています。心理劇というものが、日本でまだ形を成していなかった第一世代から、日本で心理劇を学ぶことができるようになった第四世代まで、心理劇との出会い方や学び方は異なっているでしょう。しかし、心理劇のスピリットに魅了され、それを自分のものとして育み、仲間と共に切磋琢磨していく中で、自分よりも若い世代にバトンを渡して行こうと考えているという点では共通のものがあると思います。

 大会運営委員の一員として大会の準備をしている中で、改めて「心理劇の継承」というテーマは、臨床家の教育にかかわっているいないにかかわらず、心理劇にかかわっているひとり一人が意識しておくべきテーマであるということを実感しています。もちろん、立場によっては、細かい違いはあると思います。小異を乗り越えて、心理劇に魅了されて心理劇を実践している私たちが「なぜ他の技法ではなく、“心理劇”を選んだのか/選ばれたのか」について考えていくことが、Morenoから受け継いだスピリットを後世につなぐことになると信じています。

 学会員の先生方におかれましては、万障お繰り合わせの上、奮って大会にご参加ください。

                            日本心理劇学会24回大会 事務局長 大島朗生